一度は行きたい 京都 世界遺産 銀閣寺 美の巨人で紹介 Kyoto World Heritage Site Ginkakuji Temple
銀閣寺 美の巨人で紹介 歴史的背景 Kyoto World Heritage Site Ginkakuji Temple

足利将軍8代将軍足利義政は将軍職を息子、義尚(よしひさ)に譲り、自らの終の棲家(ついのすみか)として銀閣寺を建てました。よく対比される金閣寺は祖父である足利義満が建てたもので、金閣寺の金箔に模して銀閣寺にも銀箔を貼る予定でしたが、幕府の財政難が理由で銀箔を貼るのを諦めたという説もあります。財政難の理由は足利義政の後継者問題で、将軍職を足利義政の弟に継がせるか息子に継がせるかで揉め、このことが「応仁の乱」につながりました。「応仁の乱」の混乱は長期に及び、足利幕府の弱体化になり、戦国時代の到来を呼び込むことになります。
足利義政には残念ながら政治的な指導力はなく、興味もなくなったことから将軍職を結局は息子義尚(よしひさ)に継承し自らは37歳で隠居してしまいます。「何事も夢幻と思いしる。身には憂いも喜びもなし」という歌を残しています。足利義政は歌道、華道、茶道等に造詣が深く、芸術の育成に重要な役割を果たしました。
銀閣寺 美の巨人で紹介 銀閣の構造 Kyoto World Heritage Site Ginkakuji Temple

銀閣寺のモデルとなったのは金閣寺と西方寺(苔寺)です。「銀閣」と称される観音殿は金閣、飛雲閣(西本願寺)とあわせて「今日の三閣」と呼ばれています。2階建て構造になっていて、1階部分は日本の伝統的な住宅建築書院造りで、壁には「心空窓」(しんくうまど)があります。心を無にするという意味があります。2階部分は禅宗の仏殿様式で、壁には「花頭窓」(かとうまど)というハスの花の形をした窓があり観音菩薩が祀られています。質素な建物の中に美が存在し、「わびさび」を表現しています。
池泉回遊式庭園の中心である錦鏡池(きんきょうち)、向月台(こうげつだい)、銀沙灘(ぎんしゃだん)、月待山(つきまちやま)ほまさに「わびさび」が凝縮されていて必見です。白砂の砂盛である向月台(こうげつだい)は月見台を意味しており富士山にたとえられます。銀沙灘(ぎんしゃだん)は波紋を表現していて、中国の西湖を模して造ったと言われています。日本人の持つ美意識の素晴らしさを再認識できます。東山文化の神髄である簡素枯淡(かんそこたん)の美を今に伝えています。
銀閣寺 美の巨人で紹介 東求堂(とうぐどう)Kyoto World Heritage Site Ginkakuji Temple

東求堂(とうぐどう)はその名の通り、東を求める堂ということで、「東方の人、阿弥陀如来に念仏して西方に生まれることを求む」という意味になります。阿弥陀如来像が安置されていて、浄土信仰の象徴となっています。4畳半の茶室である同仁斎には付け書院と違い棚が設置されています。あらゆる日本の茶室の原型と呼ばれていて、生け花の起源もこの部屋にあると言われています。
銀閣寺 美の巨人で紹介 五山送り火 Kyoto World Heritage Site Ginkakuji Temple

毎年8月16日に行われる五山の送り火は 、1489年に亡くなった足利義尚(よしひさ)の菩提を弔うために行ったのが起源という説があります。東求堂(とうぐどう)から大文字山を臨み、字形を定めて火床を掘らせ、松割木(まつわりぎ)に一斉に点火して足利義尚(よしひさ)の精霊を送ったとされています。
お盆とは仏教の祭日で8月13、14、15日のことを言います。お盆には故人の霊が家族の元に戻ってくると信じています。そして8月16日には故人があの世に戻ってゆくと信じられています。大文字焼きの由来を感じながら五山の送り火を楽しむのも一興かと思います。
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